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CLUB JAZZ definitive 1984-2015

CLUB JAZZ definitive 1984-2015
ele-kingがお送りする好評ディスク・ガイド“definitive”シリーズ第4 弾は、『クラブ・ジャズ・ディフィニティヴ 1984-2015』。著者はこのジャンルの第一人者、小川充です。
 そもそもクラブ・ジャズとは何でしょう。実はこのターム、ネオアコと同様に日本でのみ通用する和製英語なのです。
 DJカルチャー以降のレア・グルーヴ、アシッド・ジャズ、トリップ・ホップ、アブストラクト、ニュー・ジャズ/フューチャー・ジャズ……をひと括りにクラブ・ジャズとするばかりでなく、ニューウェイヴ、ヒップホップ、R&B、ハウス、テクノ、ドラムンベース、IDM、ダブステップなどなど、クラブのスタイルにジャズ/ソウルが注がれたときにもこのタームは使われています。多かれ少なかれ、ブラック・ミュージック/ラテン・ミュージック/アフロ・ミュージックの要素が混ざっています。実に感覚的なタームですが、基本的にはレア・グルーヴ/アシッド・ジャズの流れから来ています。
 ナイトクラブでジャズで踊ることが若者文化として大衆化されたのは、UKが最初でした。ポップの土壌において、その重要なきっかけとなったのがスタイル・カウンシルとワーキング・ウィークであり、EBTGやシャーデーです。ここにレア・グルーヴが流れ込み、やがてセカンド・サマー・オブ・ラヴが絡んで来ます。それがアシッド・ジャズへと展開します。レア・グルーヴとはかんたんに言えばファンクですが、アシッド・ジャズとはクラブ・ミュージックの折衷主義のUKソウル的な表出でした。そこにはヒップホップ/ハウス/レア・グルーヴが混ざっています。
 アシッド・ジャズは、アシッド・ハウスとは別の、クラブ・ミュージックにとってもうひとつの重要な水脈を用意しました。日本ではテクノがすごかったとよく言われていますが、実はそのテクノと双璧をなすほど……いや、少なくとも1991年~1992年の時点ではテクノ以上に猛威となっていたのがアシッド・ジャズのシーンです。商業的にも成功していました。だから日本には国際舞台で評価されているアシッド・ジャズの作品が数多くあります。リキッドルームの大晦日を担当していたのは、石野卓球たちの前はUFOだったことを忘れないで下さい。
 『クラブ・ジャズ・ディフィニティヴ』を見れば、クラブ・ジャズ30年の歴史(縦軸)と一緒に、そのエクレクティックなさまの、横の広がりもよくわかると思います。90年代初頭の渋谷系にもヒントを与えたモッズ系ニューウェイヴ、温かくソウルフルなクラブ・サウンド、黒くファンキーなハウス・ミュージック、スタイリッシュで洒落たダンス、あるいはテクノにせよダブステップにせよ、そのスタイルが成熟していったときの成果の数々がクラブ・ジャズと括られました。
 増ページで1000枚以上を紹介する、小川充、入魂の一冊です。渋谷宇田川町のDMRのジャズのコーナーに足繁く通っていた人はもちろんのこと、近年のマーラの活動、あるいはフライング・ロータスやロバート・グラスパーあたりに興味を持っている人はぜひ手にとってください。(もちろん、初回は電子書籍アクセスキー付きです)
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